ホソバシュンランの葉は幅3mm?

 シュンランの変種としてのホソバシュンランというからには、「この春蘭は葉が細い」というだけではダメで、一定の規格にはまらないといけないのですが、 それがあまりはっきりしてないようです。
 ホソバシュンランの葉の幅については、「2〜3mm」「3mm前後」「4mm以下」「5mm以下」と諸説あります。
 自生地で私が見た開花株の多くは、4〜6mm幅の葉をつけているものがほとんどでしたが、 すべての葉の幅が4mm以下の基準を満たす株をやっと1つだけ見つけて写真に収めることができました。
「3mm前後」の条件を満たすものもありましたが、それは十分に成長していない株で花はつけていませんでした。
 普通のシュンランの葉は幅が10mm前後から広いものは15mmありますから、それと比較すると6mm幅でも細葉であることは間違いないのですが、 ホソバシュンランの範疇に入るか、どうか。

 花については「シュンランとあまり変わらない」としながらも、いくつかの特徴が挙げられています。
 シュンランにくらべて「やや小型」「萼片と花弁の幅が狭い」など。 左はシュンラン。右はホソバシュンラン。唇弁とずい柱は取り除いてある。 左はシュンラン。右はホソバシュンラン。唇弁とずい柱は取り除いてある。  二つの花の萼片や側花弁を比べてみると、シュンランのが丸みをおび、ふっくらしているのに対して、ホソバシュンランの方は細長く、やせた感じをうけます。 ホソバシュンランの花被片は長さは少し短いだけですが、幅がより狭いことが原因です。 長さに対する幅の割合(表の赤字の数字)が小さいことでよく判ります。
シュンラン ホソバシュンラン
背萼片 長さa 28.728.2
幅 b  11.98.3
b/a 0.410.29
側萼片 長さc 29.829.5
幅 d 11.17.7
d/c 0.370.26
側花弁 長さe 23.822.2
幅 f 8.86.8
f/e 0.370.31

長さ、幅の単位はmm


2009/3/26

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