拾ったら、カシノキラン

 谷沿いの山道を歩いていると、良くカヤランが落ちています。特に道に落ちた杉の枝にくっ付いています。 この日もいつもの調子で「カヤランかな」と思って手にとった杉の枝に、 なんとカシノキランが花を付けていたのです。 落ちていたカシノキラン 落ちていたカシノキラン
 名は、「樫の木蘭」ですし、図鑑にも、カシノキランは「常緑広葉樹林の樹幹に着生する」と書かれています。 杉の枝にカシノキランが着いているのは、私には意外でした。
 カヤランとは、姿は一見似ています。これまで、カヤランと思って見過ごしてきたものの中に、 もしかするとカシノキランがあったかも知れないと、いま思っています。
 ところで、杉は、カシノキランにとって格好の住処でしょうか、それとも、植林で広葉樹が減ったため追われて、ここに居を構えたのでしょうか。

2005/8/21

 拾った杉の枝についたカシノキランとの出会いの後、 樫の木で咲くカシノキラン 樫の木で咲くカシノキラン あちらこちら杉やら樫やら目を凝らして探してみましたが、一株も見つかりませんでした。
 ところが今年、最初の出会いの場所からそんなに離れていない樫の木についている株を発見。 そこは川縁で杉の植林もできなかったのか、わずかながら樫が残っており、その幹のあちこちにカシノキランはついていました。 やはり、カシノキランには樫の木がふさわしいか、などと思っていると、地面に落ちたものもありました。 落ちているのはすべて杉の枝にくっ付いたものです。
 すぐ側の杉の大木の枝にたくさん着生しているのではないでしょうか。そこで花を咲かせ実をつけタネをとばしている、と想像したのですが、下から仰ぎ見てもなにも見えません。

2007/8/27

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