コオロギランの自生地は常緑広葉樹林?
「常緑広葉樹林の林床に生える」と、手許の「野生ラン」(家の光協会発行)には書かれています。 ところが自生の様子を写した写真の説明には、「スギの落葉の中からポツポツと顔を出す」と説明があります。 常緑広葉樹林にスギが生えていてもいいし、スギ林に常緑広葉樹が混ざっていることも良くあることです。 しかし、コオロギランの自生環境の記述としては納得がいきません。私の見た自生地5箇所のうち4箇所はスギの植林で、スギ以外の木は1本もないと言っても良い状態でした。 横倉山 (高知県) は自然林らしく、スギのほかに低木の常緑広葉樹も相当な密度で生えています。当然、広葉樹の落葉もあります。
しかし、コオロギランは広葉樹の落葉は避けて、スギの落葉の間から茎を伸ばしていました。 常緑広葉樹林内には生えない、といったら語弊がありますが、 コオロギランはスギの落葉の中に生える、と断言しても良いと思うのですが、どうでしょうか。
2006/10/23