和名 アキタスズムシソウ 秋田鈴虫草 
学名 Liparis longiracemosa Tsutsumi,T.Yukawa et M.Kato
Taxonomic Reappraisal of Liparis japonica and L. makinoana (2019年8月, 堤千絵)により Liparis japonica (Miq.) Maxim.から上記学名の変更された。
分布 北海道、本州、四国、九州。
生態と形態 林床に生える多年草で、冬は地上部は枯れ、球茎(バルブ)も毎年更新する。
スズムシソウに比べて、花茎は高く、花は小さい。花特に唇弁の形や色は大きな変異が見られる。
 四国には次のようなタイプが見られる。
@ 花茎の背は高いが、唇弁がスズムシソウのように円形ではなく、むしろ方形に見える(これを 方弁タイプ とした)。
A 唇弁はスズムシソウに似て円形であるが、花茎はスズムシソウより低く、花数も少ない(これを 円弁タイプ とした)。
花期 6月〜7月
参考文献・サイト ・Taxonomic Status of Lipairs japonica and L. makinoana (Orchidaceae) : A Preliminary Report
・Taxonomic Reappraisal of Liparis japonica and L. makinoana (Orchidaceae)


2013/6/17

16個の花がついている。しかし、図鑑に載っているセイタカスズムシと比べると、花茎は低く、花数もすくない。

唇弁は円形に見える。唇弁の両側が緩やかに下に折れ曲がっているが、方弁タイプのように強く折れ曲がることがないので、円形に近いように見える。緑一色。側花弁は紅紫を帯びる。


2013/6/17
2012/6/22

この個体は、唇弁がわずかに紅紫を帯びる。


2010/6/9
2019/6/16

2つのタイプ

  これまで、セイタカスズムシソウには、二つのタイプがある、といってきた。 今回の論文(2019/8 堤千絵)では、別種〜変種とマなされるかと期待していたが、 結局、ひっくるめてアキタスズムシだとの結論だ。
 そこで、改めて、アキタスズムシには2つのタイプがある、と紹介することにする。
上:円弁タイプ(唇弁が円い)
下:方弁タイプ(唇弁が四角に見える)
上:円弁タイプ(唇弁が円い)  下:方弁タイプ(唇弁が四角に見える)

方弁タイプ

 これは、四国では、よく見かけるタイプです。唇弁の両側が折れ曲がって、上から見ると四角形の弁当箱のようです。 色は、暗い紫の入った、くすんだ色で、透明感はありません(これを方弁タイプとする)

円弁タイプ

 次は、スズムシソウのように、唇弁が円形をしたタイプです。(仮に、円弁タイプとする) 今までに見たのは、高知県東部と徳島県でそれぞれ一箇所だけですが、探せば、まだまだ出てくることでしょう。
 先に書いた方弁タイプとは、花の形だけでなく、草丈が低い点、花数が少ない点でも違いがあります。

2019/11/19

inserted by FC2 system