和名 ダイサギソウ 大鷺草 大型のサギソウの意味だが、両者は今は別属とされる。
学名 Habenaria dentata (Sw.) Schltr.
分布 本州(千葉県以南の太平洋側)、四国、九州、琉球。外国では、台湾、中国、インドシナ、ヒマラヤなど広く分布する。
生態と形態 日当たりの良い草地や林縁に生える。
高さは30〜60cmとなり、茎の上部に多数の白い花をつける。  ▼ 花の形態をみる。


@=背萼片
A=側萼片
B=唇弁
C=側花弁
D=蕊柱
E=距
F=子房
 花全体が白色。背萼片(約9o)と側花弁(約13o)は頂部に集まって、蕊柱を覆う兜状になる。
 側萼片(10o)は、横に張りやや後ろに反る。
 唇弁(長さ約2p、幅約3p)は、3裂し、中裂片は細く、側裂片は広く不整の鋸歯がある。
 距(3〜4p)は、やや緑色を帯び、下垂する。


花期 9月〜10月


2006/9/29

 昔は、ダイサギソウは田圃の岸の雑草に混じって生えていて、良く見られる花であったそうである。
 近年になって、耕作放棄やらで、このランが住みやすい場所がなくなった。 ここも、草刈がされなくなれば周りの茅に負けて、姿を消してしまうかも知れない。

2006/9/21

 根元の葉は、周りの雑草に隠れて、見ることができない。強い光線を身を守ってもらっているとも言える。

2006/9/29

 純白の花は、サギソウと感じが良くにている。両者は同属とされたこともあったが、今は、別属である。


果実(2006/11/6)、右は タネを飛ばした殻(2007/1/7)

 

2009/9/3

 ここには昔は、珍しいラン類がいろいろあったらしいが、伸び放題の笹に負けて、影を潜めていた。
 一昨年だったか、火事があって、ここら一帯が野焼きされた。その結果、ダイサギソウも復活した。しかし、再び、笹の勢いにやられそうな感じである。

 ササなど周りの雑草に埋もれながら、花茎は背伸びするようにして、高くつき出して、花を咲かせている。

 純白の花色はカメラに収めると、白飛びしてしまう恐れがある。だから、晴天の真昼は避けて、曇りの日を選んだほうが無難。

2009/9/1

まだ、蕾の状態

inserted by FC2 system