和名 イワチドリ 岩千鳥
岩場に生えることによる。
学名 Ponerorchis keiskei (Blume) Schltr.
従来、イワチドリ属 Amitostigma keiskei (Finet) Schltr. が用いられてきたが、ウチョウラン属に統合した。
分布 本州(中部地方以西)、四国、伊豆諸島。日本固有種。
生態と形態 暖温帯低地の川岸に近い、水が滴るような湿った崖、岩場に生える。
地中の塊根から茎がでて、下部に長楕円形の葉を1枚つける。
花期の高さは、5〜15cmとなり、1〜10個の花をつける。 花は、淡紅紫色で、唇弁には2列の斑点がはいる。
花期 4〜6月。四国では、5月から。


2012/5/27

切立った岸壁の、水が滴るような所に、スゲの株と一緒に生えている。


2006年5月、和歌山県にて

原画(以下の2枚を含む)は、宮本大さんから提供していただきました。

 この頁には、長い間展示会場で撮った写真を貼ってありました。そして、冒頭に次のようなお願いをしていました。

野性の状態の写真を貼りたかったのですが、できませんでした。 自生地での写真があれば、提供していただけないでしょうか。虫のいい話ですが・・・

 宮本大さんから3枚の写真を添えたメールを受けたときはほんとにびっくりしました。野生のイワチドリが激減してしまった今では、このような写真は貴重なものです。
 いつも手許に置いている「野生ラン」(平成3年、家の光協会発行)には、高知県で撮られたイワチドリの写真が載っています。昔は、四国の吉野川流域では決して珍しいものではなかったそうです。 ダムに自生地が水没したことや乱獲がイワチドリを絶滅危惧種に追いやっているのでしょう。

2006/8/12

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