ヤクシマアカシュスランとどこが違う?
カゲロウランとヤクシマアカシュスランとは良く似ています。そのため両者は同じ属に含められることもあるそうです。 また、共に亜熱帯的な気候を好むようで、四国では黒潮の暖かさをうける太平洋側の照葉樹林に生えていてます。 自生地がそんなにかけ離れていない場合が多いであろうと推測しますし、私はまだ見たことはありませんが、二つの種が同じ場所に混ざり合って生えていることもありえます。左=カゲロウラン、右=ヤクシマアカシュスラン 左=カゲロウラン、右=ヤクシマアカシュスラン 見分けるポイントはいくつかあります。
まず花ですが、ヤクシマアカシュスランの側萼片は楕円形〜卵形で丸みがありますが、カゲロウランの方は幅が狭く尖った三角形をしています。 カゲロウランの側萼片は縁が内側に巻くので余計幅が狭く見えるのです。図鑑には唇弁や蕊柱についての違いも書かれていますが、 これは素人の私が近寄って肉眼で見て判るというものではありません。
次に葉ですが、カゲロウランの葉はビロード状の濃い色で、その縁は波打っています。 ヤクシマアカシュスランの方はやや明るい緑色で、真ん中の葉脈が白く目立ち、すっきりした感じです。
しかし、なんと言っても一番判りやすい相違点は葉柄の長さです。 ヤクシマアカシュスランには2〜3cmの、赤みを帯びた明瞭な葉柄があります。しかし、 カゲロウランの方は短くて葉が茎に直接くっ付いているように見えます。
このポイントなら、花が咲いていない時期でも、また、花をつけない小さな株でも一目で見分けることができます。
2009/9/21