和名 カキラン 柿蘭 花の色が柿の実の色に似ていることによる。
学名 Epipactis thunbergii A.Gray
分布 北海道、本州、四国、九州、伊豆諸島。外国では、朝鮮半島、中国東部、極東ロシア。
生態と形態 日当たりの良い湿地や高原に生える。
茎は、狭卵形〜広披針形の葉を５〜１０枚つけ、花期の高さは３０〜７０cmとなる。
花は５〜２０個つき、赤味を帯びた黄色で、唇弁には橙色の模様がはいる。
花期 ６〜８月
カキランは、環境への適応性が強い。四国では、
太平洋側で、水田の水路脇にあるかと思えば、
四国山脈に近い、標高が１３００ｍを超す高原でも花を咲かす。
高原では、夏の強い日差しが照り付けるが、周りの笹や雑草に守られている。
また霧が発生することが多いので、水分の補給になっている。
この花にとっては、明るい日差しは欠かすことはできない。同じ属のアオスズランは樹林下に生えるが、そのような所でカキランを見ることはない。
果実
標高１０００ｍ超す峠の道脇に咲いていた。カキランに最初に出会ったのは、この場所で、道沿いに１０株以上はあった。
その後、何度か行ったが一株も見ることができなかった。
ここは湿地で、長靴を履かないと入れない。
半時間程度で行きつける場所で、農道脇の斜面に咲いていた。その後、何回か訪問したが、見当たらない。
周りの背の高い草が繁って、負けたのかもしれない。
高い山の笹原に中に咲く。
高い山の笹原に中に咲く。
カキランは、何十年も前に海岸線からそんなに離れていない水路の側に咲いているのを見た、そんなおぼろげな記憶があります。
湿地に咲く。
湿地に咲く。
数年前に見たのは、標高千メートルを超す峠道の側でした。更に高い山の頂上近くの、陽の良く当たる高原に咲いていることもあります。
そんな所では、笹の中に埋もれるようにして、強い日差しから身を守り、上半分、花だけを突き出しているようです。2009/6/30