和名 キヌラン 別名 ホソバキヌラン
学名 Zeuxine strateumatica (L.) Schltr.
分布 九州(南部)、四国(高知県)、琉球列島。外国ではイラン〜熱帯および亜熱帯アジアに広く分布する。
生態と形態 日当たりの良い草地に生える。
地上茎は直立し、5〜20pの高さになる。
葉は5〜12枚、線状で上向きに立ち上がる。長さ3〜9o、幅4〜8o。
花は全体として赤みを帯びた白色、唇弁のみ黄緑で、茎の上部に多数、密に付く。
花期 2〜4月。四国では3月下旬から4月中旬。

、 カラー版 野生ラン(家の光協会出版)
2021/4/3

草丈は低い。周りの雑草に埋もれている。 だから早春の寒さにも耐えて、花を咲かせることができるようだ。
 発見したYさんによると、「アリアケスミレの群落があり、その花を撮影していた際、隣に見かけない花が咲いていました」。なんとそれがキヌランの大発見だったのだ。
 キヌランはもともと熱帯〜亜熱帯に分布するものであり、高知県は北限に当たると思われる。



花は全体として赤みを帯びた白色、唇弁のみ黄緑で、茎の上部に多数、密に付く。

 この株は緑の葉っぱを付けていた。「葉っぱが緑色しているのは当然じゃないか」と思うかもしれないが、 そうじゃない。数十株見られるキヌランの株で、唯一この株が緑色の葉っぱをつけていた。
 その他の株は、葉にも茎にも緑色がない、全体が赤茶けた色をいている。完全な菌寄生ではないとしても、光合成する力はあまり強くない、と思われる。

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