ヤマサギソウ類3変種、距で見分ける
ハシナガヤマサギソウ、マイサギソウ、ヤマサギソウは
変種の関係にあるが、距の形で見分けることができる。
ハシナガヤマサギソウ
距は、
長さ25〜35mmで、
くねくね曲がりながら、
ほぼ水平に伸びる。
マイサギソウ
距は、
長さ11〜18mmで、
くねくね曲がりながら、
上に向かって伸びる。
ヤマサギソウ
距は、
長さ7〜12mmで、
弓なりになって、
やや下向きに伸びる。
和名 マイサギソウ 舞鷺草
距が捩じれ上がっている様子がサギが舞っているように見える。
学名 Platanthera mandarinorum Reichb.f. subsp. mandarinorum var. neglecta (Schltr.) F.Maekawa ex K.Inoue
分布 北海道、本州、四国、九州、伊豆諸島。外国では、中国山東半島、朝鮮半島。
生態と形態 冷温帯〜暖温帯の明るい草原や湿地に生える。
広線形の葉を4〜6枚つけ、花期の高さは20〜50cmとなる。
白緑色の花を15個程度つける。距は、長さ11〜18mmで、明確に上方に伸びる。
距の伸び方と長さによって、変種関係にある
ハシナガヤマサギソウおよび
ヤマサギソウと区別ができる。
花期 6〜7月
日当たりの良い丘の斜面に、笹の中から突き出て咲いていた。
距がくねくねと曲がって、空に向かって伸びている。これは、変種関係にあるハシナガヤマサギソウとヤマサギソウから見分ける一番の特徴である。
これを見て、舞っている姿を思い浮かべ、マイサビソウの和名が付けられた。
花序の長いこと! こんなのは初めて見た。花数もずば抜けて多い。普通、15個程度である( 日本のラン ハンドブック @ 低地・低山編 )が、この株は、その2倍の30個ほども咲かせている。
標高1300mほどの高い山の頂上近くに咲いていた。ここでは、開花時期も遅く、普通より一か月か、それ以上に遅いように思う。
人家の近くの田圃の岸に咲いていた。日当たりの良い暖かい場所では、開花も早い。