和名 サギソウ 鷺草 
花の姿がシラサギを連想させる。
学名 Pecteilis radiata (Thunb.) Raf.
ミズトンボ属 Habenaria radiata (Thunb.) Spreng. とする説もあり、 その場合は、ダイサギソウやミズトンボなどと同属になる。
分布 北海道、本州、四国、九州。外国では、極東ロシア南部、中国東部、朝鮮半島南部。
生態と形態 日当たりの良い湿原に生える。
地中に塊根があり、茎は下部に広線形の葉を3〜5枚つけ、花期の高さは15〜40cmとなる。
茎の頂部に、1〜3個の白い花をつける。 花の色形がダイサギソウに似ているが、多数の花がついた長い花序を作ることはない。  ▼ 花の形態をみる。


@=背萼片
A=側萼片
B=唇弁
C=側花弁
D=蕊柱
E=距
F=子房
萼片は、緑色で長さ2〜2.5cm。背萼片と側花弁は頂部に集まって蕊柱を覆う兜状になる。
花弁は白色。唇弁は幅約3p、3裂し、側裂片は糸状に細かく裂ける。
距は、約3pで下垂する。


花期 7〜9月
参考文献・サイト サイト「石川の植物」の1頁


2007/8/13 徳島県黒沢湿原にて

黒沢湿原は、耕作をやめた水田を自治体が買い上げて、四国では珍しい高層湿原として売り出している。 しかし、水田に開墾する以前は湿原だったかも知れない。とすると元の姿に復帰したことになる。


2008/8/17

一昔前までは、あちこちの湿地にサギソウが自生していたそうであるが、今はほとんど絶滅した。

 朝から雨が降っていました。友人から山ゆき中止の知らせ。しばらくパソコンなどつついていたら、天候はやや回復の兆しです。 こんな天気はサギソウを撮るには良いはずだ、カンカン照りだと白トビしてしまう。
 というわけで、一人で隣の徳島県の黒沢湿原へ。そこはサギソウが開花のピークでした。天気は曇り、時々小雨、たまには日が差す。 特徴のある唇弁に雨粒が載って、白地にアクセントをつけてくれました。
 野生のサギソウはまずお目にかかれません。私もこれが初めてでした。
 盆休みということもあって、大勢の人が訪れていました。地元自治体が、標高の高い盆地(標高500m?)の水田を買い取って観光地として売り出しているのです。 パンフレットには、たくさんの草花が宣伝されています。サギソウはその稼ぎ頭で、ほかにトキソウ、ミズトンボなどなど。サギソウも自生のものではなく、移植したものらしい。
 これくらいオープンにしてしまうと、かえって盗掘防止にもなるかな、という思いがします。ここでは栽培したサギソウを1鉢500円で売っています。

2007/8/13

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