和名 シテンクモキリ 紫点クモキリ 
クモキリソウに似ていて、かつ唇弁に紫点があることによる。
学名 Liparis purpureovittata Tsutsumi, T.Yukawa & M.Kato(2008年発表) 種小名は「紫色の縞模様がある」という意味。
分布 北海道〜本州中部(新種発表時)。その後、四国など新たな自生地が報告されている。
花期 6月〜7月
参考文献・サイト
Liparis purpureovittata (Orchidaceae) : a New Species from Japan
分子情報と分類学の統合研究により明らかになったこと - クモキリソウ属の例


2014/7/13

クモキリソウと比べて、小型であり、花数も少ない。

萼片、花弁、花柄子房が薄い赤紫を帯びる。

唇弁もわずかに赤紫を帯び、基部中央の窪みは赤紫の点が目立っている。


2014/7/13

唇弁の基部の紫点が目立つ。

 

シテンクモキリの和名のとおり、「紫の点がある」ことがクモキリソウと違う特徴である。また、学名の種小名 purpureovittata は「紫色の模様がある」というラテン語である。
ところが、紫色の点や模様がまったくない個体もある。

2015/6/22

ここには、5株群生しているが、後方の1株にだけが紫色を帯びる。ほかの4株は紫色はまったく見られず、色彩はクモキリソウとまったく変わりない。

手前の2株は紫色を帯びないもの。

一見、クモキリソウに見えるが、

唇弁の形に注意すれば、クモキリソウと区別できる。

シテンクモキリ クモキリソウ


2015/6/22

このグループには、3株のうち、1株が紫色がない。

クモキリソウ と比較する。

 外観の形および色を肉眼でも確認できる範囲で比較しました。
左=クモキリソウ、右=シテンクモキリ 左=クモキリソウ、右=シテンクモキリ
クモキリソウに比べて、シテンクモキリは小型であり、花数も少ない。
@ 全体としてクモキリソウに比べて、シテンクモキリは小型であり、花数も少ない(4〜14個)。

左=クモキリソウ、右=シテンクモキリ 左=クモキリソウ、右=シテンクモキリ唇弁は、クモキリソウが強く反巻きする(「つ」の字の形になる)の対して、
シテンクモキリは強く巻き込むことはない。
A 唇弁は、クモキリソウが強く反巻きする(「つ」の字の形になる)の対して、シテンクモキリは強く巻き込むことはない。
(花の正面から見たとき、シテンクモキリの唇弁の先端部は良く見えるが、クモキリソウのそれは裏側に巻き込まれていて見ることは難しい)
B クモキリソウは緑一色である。これに対して、 シテンクモキリは萼片、側花弁、花柄子房が赤紫色を帯びる。唇弁は全体が薄緑色(ごく淡い赤紫色を帯びることもある)が、基部中央の窪みだけは濃い赤紫色である。
ただし、クモキリソウと同じように緑一色の個体もあるので、色彩は決め手にはならない。

2014/10/8

inserted by FC2 system