必ず花がある
ユウシュンランは、必ず花を咲かす。 一つの蕾も付けていない株は見たことがない。 仲間のギンランは、2018/3/xx
和名 ユウシュンラン 祐舜蘭 植物学者工藤祐舜を記念したもの。
学名 Cephalanthera subaphylla Miyabe & Kudo
ギンラン の変種とする説もあるが、両者はいくつかの点で
明確な違い
がある。
分布 北海道、本州、四国、九州、伊豆諸島。外国では、朝鮮半島南部。
生態と形態 亜寒帯〜暖温帯の落葉広葉樹林に生える。
花期の高さは5〜15cmとなる。
1枚の普通葉を付けるが、苞葉の一つが大きいので、葉っぱが2枚あるように見える。
葉は大部分が鞘状で、長さ3cm幅1〜1.5cmと小さく、薄い緑色で、膜質である。
花は1〜5(まれに6)個、白色で、上向きに半開きとなる。唇弁に橙色の隆起線がある。
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ユウシュンランは、地中で菌に寄生して十分な養分を蓄えた後に、地上に茎を伸ばす。
だから、花期に見られる株はすべて蕾を付けていてる。
逆に言えば、地上に茎葉を伸ばしても、そのために消費する養分を光合成で回収できない、という証拠だ。
葉緑素は持っていても、葉は退化しており、菌に依存する度合いが非常に強い、と考えられる。
▼ 花の形態をみる。
@=背萼片
A=側萼片
B=側花弁
C=唇弁
D=蕊柱
E=距
背萼片は、9o。
側萼片は、やや長い。
側花弁は、萼片とほぼ同じ長さ。
唇弁には褐色の模様が入り、後部は距となる。
花期 4〜6月
ユウシュンランは、小さくてもすべての株が花を咲かす。
言い換えると、花を咲かせる力を貯めるまでは、地上に現れない。
葉も貧弱で、1枚か2枚だけである。ギンランよりさらに菌への依存度が高い。
花は上向きに、向き合うように咲く。そして良く開く。
ギンランは横向きになり、ほとんど開かないので、両者は対照的である。
果実期。ユウシュンランが果実をつけるのは珍しい。 この時期には葉は膜質ではなく、ギンランと同じようになっている。
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