カンランシュンラン 葉の違いは?

 カンランは花が咲いておれば、 シュンランの葉脈は白く透けて見える。 シュンランの葉脈は白く透けて見える。 シュンランとの区別に悩むことはありません。 カンランは秋ごろ、細長い花茎を伸ばして少なくても3個、多ければ10個を超える花をつけます。
 これにたいしてシュンランは春、太く短い花茎に花を1個だけつけます。たまに2個をつけるものもあるようですが、これは例外です。
 しかし、花をつけたカンランに出会うことは望めません。私は30年ほど昔いい香りのもとを探して見事な花をつけて株を目にしましたが、後にも先にもこれっきりです。  シュンランはそんなに珍しいものではありませんが、充実した株でも花を咲かせないことがあります。ある程度の日照がある方が花つきが良いようです。

 花がないときでも、シュンランとカンランとを見分ける方法はあります。 左はカンラン、右はシュンラン
シュンランは葉の縁のギザギザが目立つ。
左はカンラン、右はシュンラン
シュンランの方は鋸歯(ギザギザ)が目立つ。

 1つのポイントは、葉の縁のギザギザ(鋸歯)のあるなしです。シュンランには肉眼でもわかるほどの、はっきりとした鋸歯があります。指で軽くしごくとザラザラした感じがあります。 カンランにはこのようなはっきりした鋸歯はありません。触ってもザラザラ感はありません。ただし、先端部分には多少の鋸歯はあります。
 2つめのポイントは、シュンランは葉脈が白く透けて見えることです。とくに逆光だとはっきりします。カンランの葉は肉厚なのか、このようなことはありません。

 じつは、ホームページに載せてあるカンランの株も花を見たわけではありません。写真を撮ってから1月ほど後には、もうなくなっていました。
 もしカンランの栽培をお望みでしたら、秋の展示会で花が咲いた一鉢を購入されるのが良いでしょう。一昔前なら50万円を超すような名品が1万円もあれば手に入るそうです。 山で採った株に5年後に花を咲かせたとしても、タダのものでしょう。山で咲いてこそ宝物です。

2010/7/10

inserted by FC2 system