ナツエビネ 木に登る
エビネ属は、四国では8種類ほど自生していますが、すべて地生ランです。もちろんナツエビネもその1つです。 それが、なんと、神社の枯木の根元から6mほどの高さの枝の上で、花を咲かせていました。神社は川の傍にあって、周りは良く自然が残されており、いくつかの枯木にはシシンラン(イワタバコ科)がついています。 シシンランが咲く頃、毎年のように出かけるのです。
今回もシシンランの花をカメラに収めようと、見上げていたところ、意外なものが眼に入った。 それが、このナツエビネです。立派な株で3本の花茎に花を咲かせています。周囲には、シシンランの株も写っています。
世界には、200種を超すエビネ属 Calanthe が分布していますが、その殆どは地生種とされています。 しかし、少数ですが、着生種に分類されるものもあります。
また、鹿児島県南部から東南アジアにかけて分布するレンギョウエビネは、ときとして、樹幹につくことがあるそうです。
ナツエビネが朽ちかけた倒木の上に生えているのは良く見かけます。着生種の性質の強い種類だ、といって良いでしょう。
2012/8/28