花の「半開状」とは?
エンシュウムヨウランの命名者は、産地で見た様子を次のように書いています。 (ムヨウランの1新変種エンシュウムヨウランを巡る問題 津山尚 1982)
花は広く開いていて、花被片の先端が多少外方に反り返っているものもあったが、多くは半開状であった。
半開状というのは3つの場合があって、満開前のものと、満開時を過ぎているものと、
もう一つは花期が丁度梅雨期に当たるので、花被片が雨滴や霧の水分を含みその重さで満開せずに終わるものとがある。


私がこれまで見てきた多くは、唇弁の先端をわずかに覗き見る程度です。これは「筒状」と呼ぶのが妥当かと思います。
しかし、命名者は「多くは半開状であった」と書いています。
筒状=半開状とすることが許されるならば、命名者が見た産地の状態と、私が見慣れている自生地のそれとが一致するのですが、どうでしょうか。
2013/6/3